今回は、~IPパケットの流れを知れば、ネットワークがわかる。~シリーズの第一弾となります。
ネットワークを理解ためにはまずは、IPパケットの流れを知ることが一番です。
そして、今回は、そもそも「IPパケット」というものについて解説していきます。
一言でいっていまうと、「ネットワーク層でのデータの固まり」のことです。これはよく本などにも書いていますね。OSI参照モデルでいうネットワーク層ではデータをIPパケットという固まりに入れて、通信を行います。
まず、「データ」と言うのは、なにをするにも必要になってくるものです。インターネットを見るには「このサイトにアクセスしたい」というデータが必要だし、メールを送るにも必要です。
このように、ネットワ-ク内で何かアクションを起こすことで、「データ」が作成されます。
OSI参照モデルにそって話すとわかりやすいと思います。
OSI参照モデルは下図ですね。
OSI参照モデル | プロトコル | 機器 | |
第7層(レイヤー7) | アプリケーション層 | HTTP、DNS、 SMTP、SSH、 TELNET |
ファイアーウォール、 ロードバランサ |
第6層(レイヤー6) | プレゼンテーション層 | ||
第5層(レイヤー5) | セッション層 | ||
第4層(レイヤー4) | トランスポート層 | TCP、UDP | |
第3層(レイヤー3) | ネットワーク層 | IP、ICMP | ルータ、L3スイッチ |
第2層(レイヤー2) | データリンク層 | Ethernet、ARP | L2スイッチ、ブリッジ |
第1層(レイヤー1) | 物理層 | リピータハブ |
まず、最上位であるアプリケーション層で上記のようなアクションを起こすと、データが作成されます。
次に、セッション層で、TCPというプロトコルによって、適切なサイズに分割されます。
LAN内では一つのパケットが運べるサイズは決まっているので、この層で複数に分けて、1,2,3,4・・・などと、順番付けされていきます。
そして、ネットワーク層でパケットに詰められます。パケットには目的地を特定するために、IPアドレスなどが含まれています。
最後に、データリンク層でEthernetフレーム(フレーム)に入れられます。IPだけでは目的地はわかっても、行き方がわからないので、フレームには次の宛先MACアドレスなどが含まれます。
ちなみに、Ethernetフレームの最大サイズ(MTU)は1500byteです。
このようにして、データは目的地へ送られていきます。
よく現在のネットワークを「TCP/IP」と呼ばれたりするのは、TCPとIPを多用してデータの送受信を行うためだし、実は、昔の小規模ネットワークではTCP/IPを使わずにデータのやり取りを行われていたこともありました。(ただし、インターネットには接続できず、企業内などの閉じられた空間のみです。)
次回は、「家のパソコンからインターネットを見るときのパケットの流れ」についてです。
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