ご存知かと思いますが、ネットワークにかぎらずIT業界は他業界と違って特殊で、中小企業の正社員が大企業(ベンダ-)に出向という形で派遣契約を結んで働くことがよくあります。
ベンダーとは一例を挙げると、
メーカー系:富士通、NEC、日立、IBM、cisco
ユーザ系:NTTデータ、野村総合研究所、伊藤忠テクノソリューションズ、SCSK
まあ、分け方は色々あります。詳しくはWikipediaでも見てください。
これは、どういうことかというと、
例えば、もし新卒でIT業界を志望した場合、相当な高学歴、あるいは、高度な技術がない限り、上記で挙げたような大手企業就職することは難しいですが、
中小IT企業に入社して、そこから、出向という形で上記で挙げたような大手企業で働く可能性は普通にあるということです。(派遣契約をする。)
実際、わたしもこのパターンで、中小企業の社員でありながら、大手ITベンダの派遣社員として働いています。
実は、ここにIT業界がブラックだと言われる所以が見え隠れしているように思います。
どういうことかというと、派遣先のベンダには派遣社員を見下して、こき使われるような会社もあるようなのです。ITは総じて残業時間が長い傾向にありますが、人間関係が良くないと言うのは一番ツライと思いますので。
もちろん、派遣元から契約破棄することも可能ですので、自分の会社に相談すればいいです。
派遣先から相当ひどい待遇を受けているのに、やめさせてもらえないとかなれば、そんな会社はやめたほうがいいですね。身を滅ぼします。ただでさえ、精神的病気になる人が多いのに・・・。
結構、悪い部分の話をしましたが、次はメリットを。
最近では、成長意欲の高い人は、あえてベンチャーで実力をつける、試すなどということがありますが、この業界は全く別で、大手のほうがITスキルは身につきます。まあ、ビジネススキル(ビジネスを起こす力)が身に付くのかというと、そうではありませんが。。
何故かと言うと、大手企業のほうが大きな案件に上流工程から携わることができるからです。中小企業で受託案件を取ってきたとしても、所詮は大手企業の下請けでやるような仕事ですので、仕事内容としては一つの案件の一部ということが多いです。
だから、大した力は身につきません。
技術は身につきますが、エンドユーザとのコミュニケ−ションやプロジェクト管理のスキルが身につきません。
また、業界の現実として、ほとんどのIT中小企業は社員を大手ベンダへ派遣に出すことで儲けを得ています。
じゃあ、その社員はどうなるかというと、 大手ベンダで社員と同等に、一つの案件を一からすべて携わることできるので、仕事のスケールが違います。ゆえに、力がついていきます。(もちろん、本人の意欲と派遣先にもよります。)
そうすると、本人の力と元会社から払われる給料が見合わなくなっていきます。つまりは、転職すればもっといい会社、いい待遇で働けるので、給料が上がるという構図になっていきます。
あるいは、派遣先から評価を受けることができれば、そこの(大手ベンダの)正社員になれる可能性もあります。まあ、ごく一部であることは間違いないです。
実際、大手ベンダに出向で働いていた派遣社員が、正社員になったり、転職して、上場企業に就職したり、給料が上がったというケースはたくさん目の当たりにしてきました。
まあ、どんな会社にでも、程度の差はあるにせよメリットとデメリットがあると思います。嫌なものは嫌だと言う勇気は必要ですね。しかし、意欲、力がなければ自分を認めてもらえないので、自分の主張も通りづらくなると思います。
派遣なんて、すぐ切れます。自分が切られればどんな理由にせよヘコむと思います。でも、媚びへつらうのは間違っています。そうじゃなくて、自分を高めることに労力を使わないと。
そう思いますね。
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